前川です。─ ゴールを共有すること ─
前川(なおまる)です。
西河さんの「思考停止」がなぜ起こってしまうのか?その点は、私も現場で苦労しながら悩んでいるところです。開発メンバーだけでなく、自分自身でさえも、「あとまわし」といいわけしながら、ついつい思考を停止していることも無きにしも非ずです。その度に自戒の念に苛まれてしまいますが・・・
それを防ぐ方法ってなんなのでしょうか?
自分自身もアジャイルに関わるようになって10年近く経とうとしていますが、いろんな方々のお話や、自分の経験などから考えた時に、一つのポイントが見えてきた気がします。
それが「ゴールを共有すること」です。
ソフトウェア開発に限らず、何かを創り出す時、もしくは何かの行動を起こす時、ゴールを持っていることは、人間の持つ力を想像以上に発揮させることができます。独りきりであっても、複数の人が集まっていてもね。このコラムを読んでいらっしゃる方全員がそんな経験をお持ちのはずですし、少し大げさですが、それが人類の歴史を創り出してきたともいえます。
もちろん、リーダーが「目的」を明確にして、メンバーを引っぱることも一つの方法かもしれません。でも、与えられた「目的」ではなく、自分達自身の「ゴール」を一緒に考え共有できることが、どんな方法であれ、どんなプロセスであれ、成功させる確率を格段に高めます。ゴールに向かって、力を出し切ることができるはずだからです。そこから、工夫が発生し、メンバーの成長が生まれ、結果的に価値あるものができあがるはずです。反面、ゴールが曖昧であれば、メンバーは知らず知らずのうちに、路頭に迷うか、あまり考えずに無難に歩き出してしまいます。その一つが「思考停止」なのかもしれません。思考する必要すら曖昧になってしまうわけです。
とはいえ、人の価値観は多様で、培った経験も様々です。一言「ゴールを共有すればいいんだよ」といわれても、簡単には進まないこともあると思います。でも、その違いを乗り越えていくからこそ、プロジェクトとして複数の人数が集まって一つのゴールを共有できた時に、一人だけでは決して生まれない新しいパワーが生み出されるのです。そう考えると、こんなに楽しくて、ワクワクできることってないですよね。
アジャイルは、プロジェクトメンバーだけでなく、お客さまと一緒にゴールを目指すという、あたりまえなのですが、なかなかうまく実現できなかったアプローチができることが重要な特徴です。対話からはじまるそこからの成果物は、プロジェクトを超え、やがてどんどんつながっていき、「ソフトウェアの価値」、「ソフトウェアの未来」、そして「みんなの素敵な未来」へ広がる可能性を秘めていると思います。
まずは自分たちのゴールを考え、共有することで、思考停止、受身になりがちなスタイルを変えていけるのです。最初は「みんなで楽しく開発しない?」っていう簡単なゴールだって、共有できていれば効果はあるはずです。
アジャイルに触れ、「ソフトウェア開発って、やっぱりワクワクドキドキで楽しいよね!」って思えた人も多いのではないかなと思います。自分自身もその一人ですから。AgaileJapanを通して、たくさんの方々を巻き込みつつ、みんなの笑顔と素敵な未来を作り出せればなと思ってます!




